仮想通貨の価値は変動します

仮想通貨の基礎知識

仮想通貨(資金決済法では「暗号資産」と言います)の価格変動は、いくつかの要因によって引き起こされます。これには市場の需給バランス、市場心理、マクロ経済的要因などが含まれます。投資の初心者向けにこれらの要因を分かりやすく説明しましょう。

需給バランス

需給の法則: 仮想通貨の価格は、市場での需要と供給のバランスによって決まります。多くの人々が一定の仮想通貨を買い求めると、その価格は上昇します。逆に、多くの人々が売りに出すと、価格は下落します。
これは「需要が増えている/減っている」だけでなく「需要が増えそうだ/減りそうだ」でも変動要因になります。
では需要とは何でしょうか。

一つの例として、取引を行う人の数が指標となる事があります。つまり、当該仮想通貨について新たに取引を始める人が増えれば、需要が増える訳です。ある意味先行者利益と言えるかもしれません。
そうすると、普及している仮想通貨より、これから成長するマイナーな仮想通貨が良いと言う話になりますが、本当に成長するとは限りません。消えてしまう事もありますし、何より詐欺の温床ですので、初心者のうちはメジャーな仮想通貨で取引をするのが良いでしょう。

市場心理

感情と心理: 投資家の感情や心理が市場に大きな影響を与えることがあります。例えば、有名人が特定の仮想通貨を推奨したときや、ポジティブなニュースが流れたときには、価格が上昇することがよくあります。
逆も同じで、インフルエンサーがある仮想通貨て損をしたとか発言すれば、価格が下落してしまいます。
ポジティブな事例としては、大手企業が特定の仮想通貨を新規採用すると言った、良い意味で知名度が上がると、市場もそれを好感し、価値が上がる事があります。

マクロ経済的要因

政府の規制: 政府が仮想通貨の使用や取引を規制することで価格に影響が出ることがあります。規制が厳しくなると、価格が下がることが多いです。
仮想通貨はまだ投資の世界に登場してから日が浅いため、今後も規制内容が変動しやすいと考えられますので、注意が必要です。

技術的要因

技術の進歩: 仮想通貨の背後にある技術が進化すると、それに関連する仮想通貨の価値も上昇する可能性があります。
仮想通貨はリアルにある円やドルと違い、コンピューター技術で実現されているため、新技術の登場や利用している技術の改良によって使い勝手などが改善される事があります
具体的には、送金速度が向上したり、セキュリティ対策が改善されると言ったバージョンアップです。
これは個々の仮想通貨ごとに起きる事ですので、進化の恩恵がすべての仮想通貨に同時期に平等になる事はありません。

市場の構造

流動性: 市場の流動性が高ければ高いほど、価格変動は小さくなります。逆に、流動性が低い市場では価格変動が大きくなります。
メジャーな仮想通貨の場合は、流通量が指標になるでしょう。流通量(注文量)が少なくなると、個々の取引量の影響が大きくなります。
100の価値の取引があったとして、流通量が100万なら1万分の一ですが、1万なら百分の一です。
流動性が下がれば、ちょっとした偶然で売買の方向が重なっただけで、簡単に大変動が起きるのです。

外部要因

国際事件や経済危機: 国際的な事件や経済危機など、外部の影響が仮想通貨の価格に影響を与えることがあります。
ただ、「特定の国の通貨が暴落して仮想通貨の需要が増えて価値が上がった」といった場合、日本ではあまり変わらない事も多いので、慌てて飛びつかないようにしましょう。

初心者が仮想通貨投資を行う前に、市場の動向を理解し、リスク管理と資産分配を適切に行うことが重要です。また、仮想通貨市場は非常に変動が激しいため、利益だけでなく、損失の可能性も十分に考慮する必要があります。

なお、仮想通貨の側では、価値を維持するために発行枚数に一定の上限を設けているものもあります。
これについては仮想通貨の上限はなぜある?をご覧ください。
また、投資をする上での対策も必要です。対策については仮想通貨の暴落に備える対策をご覧ください。

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